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Tsubuyaki
院長のつぶやき

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開院14周年を迎えて
2025.11.09

 暑い夏が終わり、すぐに秋を通り越して肌寒い毎日になりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 本日2025年11月9日におかげさまで当院は開院14周年を無事迎え、開院15年目に入ることができました。毎回申し上げることではありますが、これもひとえに当院に来てくださる患者さんをはじめ、スタッフや当院にかかわってくださる皆様のご支援のおかげといつも感謝しております。本当にありがとうございます。

 今回も1年に1回の当院の開院日に合わせていろいろと振り返って感じたことのいくつかを書き綴っていきたいと思います。

 84歳の男性の患者さんで、糖尿病で当院に通院しておられる方です。初診で受診されたときにHbA1c7.8%で糖尿病の検査結果はよろしくありませんでした。ご本人に何が糖尿病を悪くしている原因か食生活を伺ったところ、毎食気を付けているが、メロンパンが好きで毎日2個ずつ食べているとのことでした。さすがに毎日メロンパン2個は多いのでとりあえず1個にしましょうとお話ししました。その次に受診されたときは検査値が改善傾向にありましたので、メロンパンを1個に減らされたんですねと聞くと、いやいやメロンパンを食べるのはやめたと言われました。やめなくてもよかったのにと思いましたが、ご本人の強い意志だったのでそれは言わずにおきました。数か月してHbA1cが6%前半になりましたので、もしメロンパンが食べたくなったら2日に1個くらいなら大丈夫だと思いますよと説明したところ、とてもうれしそうな顔をされました。その後はメロンパンは食べたいときに1個だけにしているということですが、糖尿病の検査結果はとても良好に経過しています。好きなものをすべてやめてしまうことはつらいことですが、減らしたことで糖尿病を悪くすることなくまた食べることができて本当によかったです。

 70歳の男性の患者さんです。この方は心房細動、慢性心不全などの心疾患で通院しておられます。心不全増悪で入院されることもなく内服加療で順調に日常生活をしておられます。
 ある日風邪をひいて受診されました。幸い肺炎などはなく心不全が悪くなることもなく軽症でありました。内服薬を処方し、お大事にと声をかけると、「自分は何かあっても先生が診てくれるからいいけど、先生が病気になったら誰に診てもらう?生身の人間なんだから無理せずに気を付けてくださいよ!」と言われました。自分の病気で大変な時に私の心配までしていただくなんて、予想もしなかった言葉に感激しました。「はい、ありがとうございます。僕も気を付けますね。」と返事をしました。とても元気が出ました。

 71歳の女性の患者さんで、高血圧症で通院中の方です。あるときご主人と夫婦喧嘩をしたときに血圧が上がって受診されました。怒り心頭でしたが、診察で血圧を測る前に脈を測りながら話をしたら笑顔になられました。その後血圧を測ったら正常になっていたのでもう大丈夫ですよと言いました。するとその方が「ここに来ると元気が出るから、先生に何か賞を作らんといけんね。」と言われたので「じゃあ元気で賞ですかね?」ってそんなに面白いことを言えたとは思いませんでしたが、大笑いして帰られました。これからはもっと面白いことが言えるように頑張りますね。

 80歳台の男性の方ですが、拡張型心筋症という心臓病で以前はうちのクリニックにかかっておられましたが他の疾患もあり現在は大学病院で診療されています。ある日胸が苦しくなったと久しぶりにうちのクリニックを受診されました。処置室のベッドで休んでいただき、診察を始めようとしたときに会話が出来ていたのが徐々に意識レベルが低下してきました。手首の脈が触れず、状況から心室細動という致死性の不整脈だと考え、AEDを準備する間に心臓マッサージをしました。するとAEDを使用する前に意識が戻り脈もきちんとふれるようになりました。救急車を呼び、大学病院に搬送しました。大学病院の循環器内科の担当医からその後も無事だと連絡がありました。またその患者さんは1週間の心電図が記録できる長時間記録型心電図をうちのクリニックに来られる数日前に大学病院で装着しておられ、まさに私が心臓マッサージをする前後の心電図が記録に残っていたとのことでした。やはりクリニックに来院され心室性期外収縮から心室細動に移行し、心臓マッサージをして正常な脈に回復されたことが記録されていて、大学病院の担当医はそれを学会で発表したとのことでした。開業して14年、クリニックで心臓マッサージをしたのは初めてですが、勤務医の頃は循環器内科医として心臓マッサージなど救急対応もたくさんしてきたのでそれが生かされて本当に良かったと思いました。
 数日後その方が奥さんと一緒に当院に顔を見せに来られお礼を言われました。お元気になっておられ本当に良かったです。循環器内科医になってよかったと久しぶりに思いました。

 59歳の男性の患者さんです。心臓病で通院加療中です。内服薬でとても順調に経過しています。この方は受診されたときに診察して検査結果を説明すると必ず「先生のホームページに書いてある通りですね。本当にここに来れば安心です。」と笑顔で言われます。私が開院するときの決意として「ここに来れば安心だと思ってもらえるクリニックにしたい。」とホームページに記載したのを見ていただいていました。そう思っていただける方がいらっしゃることが本当に励みになります。これからも一人でも多くの方にそう思っていただけるよう日々頑張って行こうと思います。

 私は一昨年の10月からひそかにダイエットをはじめ、本日までの2年間で20kg減量しました。1年位前からクリニックのスタッフに、半年くらい前から多くの患者さんに気づいてもらうようになりました。あるとき80歳の女性の患者さんが神妙な顔で「先生、聞いてもいい?えらい痩せたけどどこか悪いところがある?大丈夫?」と聞かれました。私は「実は健康のためにダイエットして痩せましたよ。全然元気ですよ。」と言ったところ、その方は「よかったあ、2か月くらい前から先生が痩せてきたと思って、もしかしたら何か悪い病気になったんじゃないかと思って、聞いていいかどうか悩んでいたけど今日は思い切って聞いてみたよ。病気じゃなくてよかった。」と涙を流されました。ほかにも同じように心配してくださる患者さんが何人もおられました。まだまだダイエットとしては道半ばですが、これ以上痩せたらいけんよと言われる患者さんもおられました。患者さんのことを心配するのが医師の当然の仕事ですが、患者さん方から心配していただいているなんて本当に幸せなことです。ありがとうございます。そして丈夫な体に産んで育ててくれた今は亡き両親と現在私の健康を気遣った食事などで毎日サポートしてくれる家内にも感謝しています。これからも1日でも長く元気で診療できるよう健康に気を付けて太らないように頑張ります。

 母校の島根大学医学部(私が在学中は島根医科大学でした)は先日開学50周年を迎えました。私は昭和59年入学し、早いもので卒業して35年が経ちました。卒業後は県内外の病院に勤務し大学に帰り6年間大学病院循環器内科勤務後2011年に佐藤内科クリニック開業しました。 大学の近くに開業したこともあり、大学生時代に講義を教わっていた先生方や大学病院に勤務していたころお世話になった他科の先生方、看護師さん、検査技師さんや放射線技師さんなどたくさんのOBや現職の方に来院していただき少しでも頼りにしていただいているのかと思うと本当にうれしく思います。そしてOBの方々とお話しすると、大学病院時代のことが懐かしく思い出されるとともに大学50年の歴史を感じます。

 本日の診療を終えて、自室で開院14周年を迎えての1年を振り返りながら思いつくままに文章を書いたため、いつも通りまとまりなくとりとめのない「院長のつぶやき」になってしまいました。いつも申し上げますが、これを読まれてご不快に感じられる方もいらっしゃると思いますがどうかお許しくださいますようお願いいたします。
 開院して14年が過ぎ、私は開業した47歳から還暦を超えて61歳になりました。これからも来院される皆様のご期待に応えられるきちんとした診療ができるように、健康に気を付け元気で頑張って行こうと思います。

 これからもスタッフと協力して更に誠実に真摯に診療していく所存です。
 今後とも皆様のご支援、ご指導、ご協力をよろしくお願いいたします。

2025年11月9日 院長 佐藤 秀俊